悲しみは二度と

その人たちには、夢があった
明日への希望を持っていた
頭の中で描いていた日々が来るはずだった

しかしそれは、突然に、あっという間に
奪われてしまった
欲望にかられたほんの一部の人の
誰も望まなかった
何も顧みない行為によって

「もっと生きたかった、夢を叶えたかった」
夢も希望も生命も棒に振らされた
その人たちは、そう思っていることだろう

残されたわずかな人々は
夢をその人たちの分まで叶え
そして、誰よりも祈っている
痛ましい過去が繰り返されないことを

時は常に動き、歴史は古くなり
人は死に、いつしか過去を知る人は
いなくなるだろう

辛いと思いながら
一生懸命に過去の行為の悲惨さを伝えようとする
その残された人々の努力を無駄にしないために
新しい時代を生きていく私たちが出来ることは
更に新しい時代を生きていく人へ
過去の行為を伝えていくことだろう

「歴史は繰り返される」この言葉が
このことは、あてはまらないようにするために


〜きっかけ、後書きなど〜 (ドラッグで反転すると見られます。)
高校の修学旅行でひめゆりの方の話を聴きまして
その話を基にした詩ですね。

構想から文章化するまで何ヶ月か間が開いたんですけれども
話を聴いた頃に、ある程度頭の中でまとまっていたので
苦労はあまりなかったですね。

ただ、この詩、書き出したら止まらなくなって、長くなりました。
基本、「1連は4行以内」と決めているのですが、どうしようもなくなりました^^;


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